10月スタッフM君と6年生

スタッフM君と小学生6年生男子の奮闘

 こんにちは!Friends☆Star教室のコーディネーターをしているサラーンです。遅くなりましたが10月のFriends☆Star教室の様子について報告をします。
 今回は、スタッフM君と小学6年生の関係について報告したいと思います。現在小学6年生の男子(A君、H君、S君)3名が学習教室に通っています。この子たちは学習教室が始まる当初から、友人関係が悪く問題となっていました。毎回の教室では、まず、誰と誰の仲が良いのかをめぐって言い争いが始まり喧嘩になっていきます。特に、A君とH君はS君の取り合いで喧嘩したり、だれが一番漢字(毎回学校から課されている小2年の漢字)を読めるのかについて競ったりして喧嘩になります。どうやらA君とH君は学校でお互いに「いじめ」合った関係があるようで、今でもその関係を引きずっているようです。そのように決して仲の良い3人とは言えないにもかかわらず、彼らは教室に来るなり、一つのテーブルで同じ方向を向きながら、ぎゅうぎゅうに座るのです。「仲が悪いんだから、離れて座ればいいんじゃないの?」と勧めても誰もその場を離れません。いつもの位置で誰が一番強いのかをめぐって言い争いながら漢字の宿題を終わらせるのです。
 そのような3人の勉強を見ているのが、スタッフのM君です。夏休みごろからM君に3人の担当を任せるようになりました。M君は、大学2年生の日本人です。教室では、3人の横に座り、時には、耳元で大声で叫ばれながらも、じっとそこに留まります。スタッフのM君は、算数と数学が得意にも関わらず、彼らを前にするとその力をあまり発揮できません。なぜなら、3人はいつもいつも水曜日には学校から課される小2の漢字ドリルを言い争いながら終わらせることで教室が終了してしまうからです。
 そんなスタッフM君ですが、最近は3人の仲の悪さの方向性を変えようと、試行錯誤している様子が見えるようになりました。例えば、休憩中には言い争わない彼らに対し「勉強の時だけ仲が悪くなるのはなぜか」と、その原因にわざと触れて考えさせ、3人の関係性を編み直すように促すなどです。
 私たちの学習教室では、勉強を教える以外にも特別なスキルが必要になります。それは、子どもたちの関係性を読み解き、その関係性を組み替える技です。その技は、誰かから教わることのできるような専門性の高いものではなく、スタッフ当人が自分自身で獲得していくものだと思います。そのためには、それぞれのスタッフが自分なりに子どもたちの関係性を理解し、仮説を立て行動することが求められるのです。

【今月の子ども及びスタッフの参加状況】
◎教室開催:4回
〇生徒参加延べ人数:48名
●スタッフ参加延べ人数:27名