4月 高校進学後も・・・

4月 高校進学後も・・・

 4月になって帰国した子どもがいたり、中学生になって部活のためエステレージャに来られなくなった子どもがいたりして、教室が少し寂しくなった感じがします。みんなそれぞれのところでちゃんとやれているのかどうか心配でもあります。
 一方で無事高校に進学できた子どもたちが入学後もエステレージャに通ってきています。本来ならばこの教室は小中学生を対象としているので、高校生は対象外のはずですが、それぞれの思いがあって来てくれるのはうれしいことです。子供たちの面倒をみたいからとか、お世話になった恩返しにとか・・・。
正直高校生がエステレージャに自発的に残ってくれるとは思っていませんでした。ここがかれらの週末の居場所になっているとしたら、この活動の成果といえるかもしれません。かれらがここで力を発揮してくれれば、この教室の自助組織に向けての方向性が見えてくるかもしれません。
 高校生のA君は帰国することになったB君のために、帰国直前に有志を集めて遊ぶ時間を作ったり、B君が帰国した後も連絡を取り合っているようです。また高校生のCさんが中学生のDさんに数学を教えている様子をそれとなく聞いていたら、われわれ大人ではやらないような指導をしていました。たぶんCさんが経験的に習得した方法なのでしょう。単刀直入で分かりやすかったです。Eさんは新しく来た中学生のFさんがコミュニケーションが上手く取れず、新しい環境に馴染めない様子を見て、自分の来日当初の苦労した経験を話してFさんの困難さを取り除くべく寄り添ってくれると言ってくれました。
 このような発想・行動・当事者としての経験はわれわれ日本人の大人のスタッフではかないません。とても素晴らしい資源だと思います。われわれはこの資源を守り育てていくことが一つの使命だと考えています。(FK)