合同理論学習会(第2回)の報告

「労働教育」合同理論学習会(第2回)の報告

 講座「労働法と学校教育のつながりを探る」の第2回目の学習会が、2015年11月24日、「『ブラック企業(ブラックバイト)』の実態と対処法」と題する嶋﨑量弁護士のご講演という形で開催されました。
 講演では、「ブラック企業」が問題化されてきた社会状況を踏まえ、「ブラック企業」の定義(新興産業において、若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使い潰し、次々と離職に追い込む成長大企業)を明確化することで、社会に埋め込まれそうな労働の問題に光をあてていくというものの見方を教えていただきました。また、「募集要項と労働契約の違い」に目を向けること、「労働契約にあっても労働法違反の約束ならば従う義務がない」ことなど、普通なら間違えてしまいそうなロジックにも注意が必要であることも理解しました。さらに、「ワークルール教育」という新しい用語も教わり、本講座の今後の進め方に道筋もいただきました。
 前回に引き続き、県中央地域連合との合同企画のため、教員以外の方の参加もあり、懇親会では、外国籍の人たちが多く参加し、外国人の労働をめぐる状況について話が広がっておりました(参加者27名、懇親会参加者13名)。

合同理論学習会(第2回)

【参加者感想】

 ◆ワークルール教育、とても必要だと思います。「キャリア教育」は、中学校でも取り組みますが、働くことでの「やりがいは何か」とか、「好きなことを仕事にする」とかばかりなので、現実的に今起きていることを授業でもすすめていかなくてはと思います。授業でも取り入れていきます。
 ◆労働が使われるコマとして利用し、使えなくなると切り捨てる。子どもたち、若者がそういう社会で生活しなければならないと思うと、教育の場で知識や戦う術を学ぶこと、組合についての捉え方について教えていく必要があると思った。
 ◆外国人の人たちは、残業をたくさんすることで、給料を高くすることで期待することはよく聞きます。自分たちの意思で残業しているといわれるが、その背後には給料の低さがあります。自分の意志ということで、違法ではではないのかなど、また日本人と違った課題があるように思いました。またオーバースティの外国人の労働権利がどうなっているのか気になりました。
(SM)