4月 理論学習会 報告

講演会「学級集団のとらえ方」 ~いじめ問題をどうとらえるか~

講  師 :清水 睦美 氏(日本女子大学)

日 時:2016年4月18日(月)19:15~21:00

場 所:冨士見文化会館  202号室 (大和駅徒歩 1分)

参加者:10名

 

『「学級集団のとらえ方」 ーいじめ問題をどうとらえるかー』というテーマで、清水睦美氏(日本女子大学)に講演をしていただきました。「いじめ」の構造が変化してきており、1980年代頃とくらべ、最近では「いじめ」が見えにくくなっている現状があるという話から、現在の「いじめ」がどういう構造から成り立っているのか、「いじめ」が発見される時・繰り返される時にはどのような構造になっているのかを具体的事例を交え、講演していただきました。

また、「いじめ」が深刻であればあるほど見えにくくなること、そして、教師が作り出す雰囲気でその深刻な「いじめ」を生み出しやすくも、生み出しにくくもなるということもわかりました。清水先生の講演を聞き、教師が学級集団をどうとらえるか、その教師自身の価値観が問われるという話からも学級指導をどう進めていくべきか考えさせられました。

「いじめる子」「いじめられる子」という関係だけではなく、それらを取りまく学級集団がどう構成され、教師がどういう雰囲気をもって動いていくのかという課題が見え、今後の学級集団づくりを見つめなおす機会を得られた学習会となりました。

 

〈参加者感想〉

小集団の形成といじめとの関わりを学んで、強者を一元化しないこと長期的な小ボスにしないことを意識していかなければならないと学びました。今のクラスでも同じ子ばかり中心なので、小グループを壊すことをやっていきたいと思いました。(小学校教諭)

フラットな関係というお話がありましたが、本当にそうなのか、その背景は何なのか、先生の見解を聞きたいです。現場では、より関係性に敏感になっているのではないかと思う場面があるからです。フラットならば、多様性は受け入れられるのでは?と思いますが、学校は個々のニーズに応えるという側面が強く受け入れるというより、対応するという受け身の姿勢が強いように思います。(小学校教諭)

いじめの構造についてとても分かりやすく説明していただき、勉強になりました。資料のデータをとても興味深く見させていただきました。集団で起こったこと(どの立場の子が加害者になっているかなど)自分自身の指導について見直すことができるということが分かり、これから学級経営をしていく中で今日勉強したことをいかしていきたいと思いました。

学級経営をがんばりたいと改めて思いました。ありがとうございました。(中学校教諭)

いじめ衝動とヴァルネラヴィリティのバランスの取り方についてとても分かりやすかった。力から自立しようとしている子たちをどう活かすか、まとまろうとする力が強くなりすぎない、崩していくことが大切なんだと強く思いました。ありがとうございました。(中学校教諭)