8月 病気の母をどう支えるか

 エステレージャ教室では8月25日(土)に定例の保護者会を開催しました。保護者会では1学期の子どもの様子を保護者に伝え、家庭や学校での様子や子どもたちの気になることを聞き取とること、そして2学期に教室を継続するかどうかの意思確認を行いました。この日に来られない保護者については順次来室できる日に個別面談を行いました。
 今回の保護者会で特に気になったのは、小学校低学年の子どものお母さんが、夏休み中に病気で入院していたことです。
 Aちゃんの家では、お母さんが入院中、離婚したお父さんが手伝いに来ていたそうです。Aちゃんの夏休みの思い出はお父さんと一緒に入院中のお母さんのお見舞いをしたことだと話してくれました。幸いお母さんは夏休み中に退院でき、Aちゃんのお世話をできるようになったそうですが、今も通院は続いています。
 Bちゃんのお母さんも体調を崩し、この夏、入院することになってしまいました。このため、市内に住んでいるおばあさんが泊まり込みでBちゃんのお世話をしに来ているそうです。ただ、Bちゃんのおばあさんは、現在重篤な病気を抱えているおじいさんのお世話もしなければならないのと、おばあさん自身もパートで仕事をしているため、とても大変な状況です。エステレージャ教室ではこの事態を学校の先生にも報告し、見守ってもらえるような環境を整えた方がいいということをアドバイスしました。そして後日おばあさんと通訳さん、エステレージャ教室のスタッフ2名が学校に出向き、校長先生や国際教室の先生、担任の先生、放課後クラブの先生らと面談し、Bちゃんの置かれている状況を説明し、理解と協力をお願いして来ました。
 AちゃんもBちゃんも、近くに親族がいて、お母さんが入院している間も、お世話をしてもらえる環境にあったので、最悪の事態には至らなかったことに少しホッとしています。ふたりのの出身地域の家族の在り様は、複雑な家族関係にあっても、行き来があったり、有事の際には助け合うといったことが自然に行われているようです。異国の地にあってこのような協力を得られる存在は心強いものだと思います。
Bちゃんのお母さんはこの後も再入院が必要だということで、エステレージャ教室としては今後もBちゃんやお母さんの様子に気を配りながら、必要に応じて何らかのアドバイスができればと考えています。(FK)