6-7月 高校進学に向けて

 少し遅くなってしまいましたが、エステレージャ教室の様子をお知らせいたします。

 今年もエステレージャ教室には高校進学を控えた中学3年生が通ってきています。
 7月になると、そろそろ進路に向けて具体的な動きが始まります。
 今回はその中学3年生のLさんのある日の教室での様子を記してみます。

 夏休み中のある日、Lさんが夏休みのしおりを持参してきたので、宿題の内容を確認し、家庭科の宿題に取り掛かかりました。
 宿題の内容は「災害への備えについて」というテーマのレポート作成です。家庭での防災準備をチェックする部分と、家庭、学校、登下校の時に災害が起きたらどう行動するかなどを考えて記入するものでした。災害と言ってもどのような災害をイメージするかによって災害時の行動が違ってきますが、今回は特に指定されていなかったので、Lさんは地震をイメージしていたようでした。このように、国語や作文の課題ではないものの、やはり一定の日本語の力が求められていることは明らかです。問いかけられたテーマに沿って考えたことを日本語で表現するためには、やはり日頃から日本語で問いかけ、それらに答えるというやりとりが大事だと考えます。私たちは教室において、子どもたちに語り掛け、かれらの言葉に耳を傾けるよう意識しています。
 家庭科の宿題が終わり、進路学習で上級学校調べの記入用紙を出して見ていたので、高校について説明をしました。公立と私立の違いや、併願のこと、公立の場合には入試と調査書、面接の比重が学校によって違っていることを話しました。Lさんは第一志望の高校名以外はすぐに答えられなかったので、高校生でスタッフとして参加しているBさんに話し合いに加わってもらい、Bさんの経験を話してもらいました。そして夏休みからの学校説明会に行くようにアドバイスしました。外国人の生徒にとっては進路について具体的なイメージを持つのが難しいケースが珍しくありません。丁寧に説明しながら、かかわりを持っていきたいと考えています。(SH、TH)