12‐1月保護者との面談より

エステレージャ教室の報告がすっかり疎かになっておりました。すみません(更新担当者)。

エステレージャ教室は、毎週土曜日の開催を継続しております。
今回はかなり以前のことではありますが、昨年末の保護者との面談から知り得た、子どもの学校での様子をお知らせしてみようと思います。
U君は小学校高学年の元気な男の子です。あまり勉強が好きな方ではありませんが、計算問題は得意で、理解も早い方だと思います。何も持たずに教室にやってくることもしばしばありますが、それでも教室にはやってきて、スタッフと遊んだり話をしたりしています。今回の保護者との面談ではお母さんから、小学校の保護者面談で担任の先生から指摘されたことを聞きました。
それによるとU君は授業中に黒板や先生の方を見ておらず、先生から注意を受けることが多いとのことでした。先生が10回くらい注意するとやっと顔を向けるが、顔を向けている時間は20秒くらいで、また元に戻ってしまうということを言われたということです。
そこでU君を呼んで話を聞くと、実は授業が分からないのだ、と言うのです。先生の日本語は分かるけれど、授業のことが分からない。今やっていることは分かっても、違うところに入ると分かったことが分からなくなってしまう、と言うのです。ただ授業の中で分からないことがあった時には、先生に質問はできているようであることも分かりました。
「先生の言うことは分かるけれど、授業のことが分からない」というU君の言葉は、かれらの学習上の困難を端的に示しているのではないかと思います。
私たちは日常会話が問題なく交わせていれば、それだけで日本語は大丈夫だと考えてしまいがちです。しかし、授業で先生たちが使っている言葉は知らず知らずのうちに日常会話とはかけ離れた言葉を多用しているのだと思います。だからこそU君は「授業のことが分からない」と言っているのではないでしょうか。もちろん授業の内容が分かるよう学習言語を習得させることも大事ですが、学習言語の習得に困難を抱える子どもたちに対する理解も求められるところだと思います。(SH)