デイキャンプ2017報告

 7月30日(日)Friends☆Star教室では、昨年に引き続いてデイキャンプを行いました。
 当日朝はあいにくの雨となってしまい、スタッフは子どもたちが集まるかどうかハラハラしながら集合場所で待っていましたが、何とほとんどの子どもが時間に遅れることなく集まってくれました。子どもたちがどれほどこの日を楽しみにしていたかうかがうことができます。そして約束していた時刻には参加予定者全員が集まりました。今年の参加者は子ども6名と昨年よりは若干少なめです。それでもキャンプ場に向かうバスの中はスタッフたちと楽しく盛り上がりました。
 いつもお世話になっているキャンプ場は湖のほとりにあり、ボートで渡ります。多くの炊事道具や食材を車に積んで持ってきたのですが、これらの荷物を一旦車から降ろして、ボートに乗せ、さらにキャンプ場の割り当てられた炊事場に持っていかなければなりません。人数が少ないこともあって、スタッフたちと協力して荷物を運びます。いつの間にか雨も上がり、曇り空になりました。野外活動をするにはむしろ絶好の天気です。

キャンプ場に渡るボートを待ちます。

 キャンプ場の方々に挨拶をして、早速食事の準備に取り掛かります。昼食のメニューはカレーですが、昼食前の軽食にサンドイッチも作ります。子どもたちとスタッフを合わせてサンドイッチ作りの係、カレー用の野菜などを切る係、火起こしの係…などなどに分けていきます。子どもたちは、与えられた役割に対して少しだけ文句を口にしながら、しかし、しっかりとその役目を果たしていきます。

カレー作り。分担して作業を進めます。

 カレー作りも一段落して、サンドイッチをみんなで頬張った後、みんなでキャンプ場に流れる川沿いの道を上って滝を見物に行きました。滝までは急な山道で、生い茂る草木を押し分けるようにして進みます。「キャー、足が滑る」、「キャー、虫が出た」、「ワー!蛇だ!!」ちょっとしたことで大騒ぎの子どもたち。滝を見たことよりも深い緑の中を歩いた経験の方がインパクトがありそうでした。

川沿いの小道を上り滝を目指します。子どもたちは大はしゃぎです。

 そしていよいよメインイベントのカヌー体験です。今回が2回目の経験となる子どもだけでなく、初めて経験する子どももいます。真剣なまなざしでレクチャーを受けた後は、ドキドキしながらカヌーに乗り込みます。最初は桟橋の近くをウロウロ・・・そして次第に遠くの方へ・・・みんな思い思いにオールを操り、湖に繰り出していきます。キャンプ場の方がモーターボートで波を起こしてくれるのですが、それを乗り越えるたびにカヌーに水が入り込みびしょびしょに水に濡れてしまいます。子どもたちはそれでも楽しそうに笑い声をあげ、思いっきり夏のひと時を楽しみました。

びしょ濡れになりながらもみんな笑顔で一生懸命オールを漕ぎます。

 カヌー体験のあとは、さっきみんなで作ったカレーを食べました。教室の仲間と食卓を囲むということは滅多にないことだと思います。そんな貴重な機会に、子どもたちははしゃぎながら楽しそうに、そして美味しそうに自分たちで作った手作りのカレーを平らげていきました。
 予定の時間をやや押しながら、慌てて片づけを行いましたが、素晴らしかったのは、子どもたちがスタッフと一緒に協力しながらほぼ時間通りに撤収できたことです。ここまで読むと、さすがにみなさんは「ほめすぎなのではないか」と思われるかもしれませんが、本当にそうなのです。実はスタッフの私も、少し驚いていたのです。いつもの学習教室では、なかなか勉強に取り組まない時もある子どもたちが、このデイキャンプでは、与えられた仕事をなんやかんや言いながらも、こなしていきます。もちろんその取り組みに濃淡はありますが、もうまったくどうにもしょうがない、なんてことはないのです。学習支援の場で、子どもたちが勉強に取り組んでいる姿とは全く違った顔を見ることができるのがこのデイキャンプの醍醐味の一つです。今年のデイキャンプでもそうした顔をたくさん見ることができました。
 キャンプ場をボートに乗って去る折に、キャンプ場の方がわざわざ湖を大きく迂回して遊覧してくださいました。思わぬプレゼントに子どもたちは大喜び。「バイバーイ、また来るね~。」女の子が大きな声で、誰に呼びかけるでもなく、湖に大きく手を振りました。そのさわやかな笑顔が、彼女にとってのこのデイキャンプの価値を物語っているような気がしました。(TH)

キャンプ場から去る前にカヌーを背景に一枚。