※しばらくエステレージャ教室の報告が滞っておりました。
もう少し頻繁に教室の様子をお伝えできるようにしたいと考えております。
【2025年8月9日 エステレージャ教室の記録より】
中学2年生のS君が久しぶりに教室に顔を出しました。
聞けば、今日はサッカーの練習がないのだそうです。このところものすごい暑さなので、大変ではないのかと尋ねると、さすがに「大変です」と苦笑いをしていました。そして昨日は練習があったのだけれど、暑すぎたのと体調を崩したので休みました、とも言っていました。
そんなS君ですが、今日は教室にたくさんの宿題を持ってきました。何をするのかと尋ねると国語のワークを持ち出してきました。まずは漢字の語句の意味調べから取り掛かります。「どれどれ・・・」と横からのぞき込むと、なかなか難しい語句を調べなければなりません。例えば「精密」、「口実」、「極端」、「蛇行」・・・。問題を見て、ちょっとびっくりしてしまいました。
実はS君が来日したのはそんなに昔のことではありません。もちろん小学校レベルの漢字も身についているわけではありません。そんなS君にとって、「精密」やら「蛇行」やらの意味を調べて書くということが、どれほどハードルが高いことであるか。
思わず「これ、やらなくてもいいんじゃない?」と口にすると、「いや、これをやっていかないと、サッカーの練習に参加させてもらえないんです」とS君。
・・・う~ん。。。本当は難しい宿題よりも、彼の実力に合わせて小学校の漢字からじっくりと学ばせていきたいところなのですが、部活関係のしがらみもあるのか・・・・
こうなったら、ワークに付いている解答を見ながら、赤ペンで(解答を見ながら書き写した時は赤ペンで書くのがルールなのだそうです)書き写すのを見守るしかないんです。彼がその言葉の意味をどれだけ理解できているのか、いや多分、まったく理解できないまま、書き写していくしかないのです。きっとこういうことは国語に限らず、すべての教科で普通に見られることだと思います。これまでもこういうケースを幾度となく目にしてきました。
宿題って何だろう、学習って何だろう、と 強く考えさせられた酷暑の一コマでした。(TH)