4/29学習会報告
内容:「『学習』『評価』から、今の学校教育が目指しているものを整理する」
日時:2022年4月29日(金)13:00~15:00
会場:大和市シリウスとZoomによるオンライン同時開催
参加者:11名
前半は、子どもにとって必要な学力とは何か、戦後どのように変わってきたのかを資料から探りました。使った資料は「指導要領の変遷」「産業界の人材・教育要求変化」「戦後の世界の動向」です。その時代の世界の状況、日本の状況を背景に、産業界が求める人材を育成すべく、指導要領が変化してきたことが分かりました。
後半は、子どもに何を学力として求めていくのか、意見を交わしました。学習に意欲をもてない子どもたちや言われたことに疑問をもたず、自分で考えることをしていないように見える子どもたちなど、目の前の子どもたちの様子を心配する声が上がりました。また、教室に入れない子へ人をつけて、その場での対応のみに終始しているような状況から、集団の中で子どもを育てる場所として機能していないのではないかという意見も出ました。
学校や教室が多様性を認め合う場所になるよう、子どもたち同士や子どもと教師の関係性をどのようにつくっていくかがとても重要だと感じました。子どもたちが社会へ出た時の姿を想像し、どんな学びが必要かを考えていきたいと思いました。
<参加者の感想>
今日の勉強会では、教師としてどんなことを子どもに身につけることができるか自分なりに考えることができました。考えている中で、自分の1ヶ月の行動を振り返ることができ反省する部分もありました。今回の勉強会を受け、週明けからどうしていくかをもう一度考えてみたいと思います。また、様々な立場の先生方と議論することができ、いい刺激になりました。
お話を聞いていて、自分も子どもを枠の中に押し込めてしまっていないか、きちんとさせよう、トラブルのないようにとあまり寛容に子どもと向き合えていないなと反省しました。子どもの未来を考えて、みらいにつながる学力を育てていくことが大切だと感じました。教師としての力量をもっとつけていかないといけないと思います。
学校が楽しい場所、子どもたち自身が行きたい!と思える場所となるには、教員が変わらないといけないなと思いました。悪いレッテルを張られないようにするため、先生に怒られないようにするため、子どもたちはきっといろんなことを我慢したり、諦めたりしているような気がしています。私が子どもの頃は、自分の思うこと認めてくれる、不安や心配なことを表に出せる場所が学校だったと思います。皆さんと話をしながら、「学校を変える!」という気持ちで、これからできることを皆さんで考えていきたいと思いました。
不確実な社会の変化についていける、対応できる人材を育てるための学校教育…。どうしたら良いのか、私たちがすべきことは何か、私たちの心構えは、など、改めて考える機会となりました。ずっと疑問に思っていたことでした。前を向いて座っている子どもたち、とてもいい子、でも、これからの社会に必要なのは本当にそういう子どもたちなのか?大切なのは、なぜそうするのか?いろいろな物事になぜ?を自分の頭で考えられる子どもなのではないか?と思っています。本日は貴重な機会をありがとうございました。
子どもへの指導は、その子が将来よりよく生きるために必要な、人として生きる力を育むことであると考えます。それは、人との関りの中で行われるものです。子どもにどのような価値観を育むかは大人である教員によるところが大きく、教員自身が多様な価値観を持って関わることが大切だと思います。
社会の変遷と学校を巡る状況をリンクさせて考えられて勉強になりました。現在の学習指導要領は、選ばれし者向けの内容なのかな、と思いました。求められる力が高すぎるような、抽象度が高いような。学校も求められることに適応できる子が選ばれて、どんどん教室から人が減っていきます。でも、人は減った訳ではなくて、個別学習や支援級に人が増えて、そこが吹き溜まりみたいになっています。住み分け細分化の勢いがものすごく速いです。私たちが声をあげるべきは何なのか。どこなのか。誰かと考えられる機会があり心強いです。