7月7日(月)、冨士見文化会館にて理論学習会を開催しました。『優劣のかなたに』の作者、苅谷夏子さんをお招きして、大村はまの実践についてお話をお聞きしました。多数の参加があり、次のような感想がよせられました。
■今まで、大村はまさんの名前は知っていましたが、大村はまさんの実践について苅谷夏子さんの本を読み、実際に学んだのは初めてでした。そこで感じたのは、大きく二つあります。
一つ目は、大村はまさんの子どもとの関係作りに関してです。大村はまさんは、子どもと「本気の言葉を使う関係」になることで本物の人間関係をつくったということでした。いつも、しっかりと子どもを見て、ベストのタイミングで本物の言葉をかけるということで、いつもの子どもとの違いを敏感に気付けない私にとっては、しっかりと日頃から注意して見ること・本物の言葉、すなわち心からの言葉をかけることの重要性に気付かされました。日々の授業研究で多忙な日々を送ってきた大村はまさんにそれだけの心の余裕があったことに本当に驚かされ、感銘を受けました。
二つ目は、大村はまさんの授業の際、子どもは「いきいきとした考える人」になっているということです。私も、保健委員会を担当していますが、どうしても子ども側は受身になっており、教師から与えられた課題をただ黙々とこなすだけになっています。それを子ども側から自主的に「こんな保健的な問題に取り組みたい」といった意見がで、その課題に向かっていけるように子どもの力に応じた課題や日頃から問題意識を持たせられるような教師側の話し方の工夫など、日頃からの私自身の子どもへの対応に非常に課題を感じました。
今後は、もっと大村はまさんの実践を勉強し、子どもが保健的な課題に対していきいきと考えられるように接していけるよう努力していきたいと思いました。(小学校養護教諭)
■今回の学習会は、おおげさですが、私の教育観に、革命がおきました。大村はま先生は、子どもたちに「覚えなさい」、「〜しなさい」など、命令はしなかったそうです。
「優劣のかなたに」の中で、そうさせたいことをそうさせてしまうことが先生なのです。姿勢が悪いから「姿勢をよくしなさい」というだけなら、誰にでもいえます。いい話をしたりすると、子どもはつい真剣になって姿勢がよくなるものです。と書かれていました。
おもしろい話、緊張した気分をも作らないで命令するだけでは、子どもにとってもつらいことですし、真剣に聞こうとする姿勢も育ちません。子どもが集中して、学習に取り組める、教師は、日々、子どもが育つことば遣いを考えていかなければならないと思いました。
授業中、おしゃべりが多いのは、子どもたちのせいではなく、教師中心で授業を進めている自分に責任があると反省した学習会でした。
苅谷夏子さんの話は、わかりやすく楽しかったです。次回は、授業の実践などの話も詳しくきかせて頂きたいです。(小学校教諭)
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