特別支援9月報告

「ティーチャーズ・トレーニング」
講師:社会福祉法人 大和しらかし会 地域支援担当 臨床発達心理士
   海老原裕美氏/福田誉子氏
日付:第一回 2018年8月31日
   第二回 2018年9月14日
場所;大和市文化創造拠点シリウス
参加者:第一回 17名
    第二回 12名

「行動を3つに分ける」「ほめる」「無視する」「指示する」という4つのステップを学び、子どもへの接し方を変える「ティーチャーズ・トレーニング」の学習会を行いました。もともと6回のプログラムを2回に凝縮して行っていただいたので、第一回目に「行動を分ける」「ほめる」について、第二回目に「無視する」「指示する」について教えていただきました。
「ほめる」ことは、普段も意識してやっている方は多いかもしれません。しかし、ここで意識をしたのが「行動を分ける」という点でした。普段、クラスの子や、自分のお子さんを見るとき「行動」を具体的に見ているでしょうか。「お手伝い」を例に挙げると、このトレーニングでは「お手伝い」を「皿を並べた」「コップを棚にしまった」などのように具体的に分解していきます。そのことでほめる回数や機会を意図的に増やすのです。
また、そういった行動を「好ましい」「好ましくない」などに分類し、「好ましくない」行動に関して、無視をします。無視といっても「放棄」とは違います。「泳がせる」や「見守る」と言ったほうが近いような気がします。「無視をする」「指示をする」と聞くと、参加者の中には、抵抗を感じた方もいたようです。しかし、それは「無視」の後にある「誉め」と合わせることで、信頼と温かい関係を築くことができる一つのスキルでした。
 今回の講義で技術を学び、参加してくださった方々は、それぞれ「お土産」をもってそれぞれの現場で実践なさっていると思います。
「子どもは親を映す鏡」という言葉があります。今回このトレーニングのテクニックを使い、いくつかロールプレイを行いましたが、子ども役をやった方は、皆さん笑顔になっていました。教師や親御さんの対応一つ意識することで、笑顔になる子どもが一人でも増えることを願っています。

9月14日(金) 感想まとめ

◇誉めることを意識することは、やりやすかったのですが、「無視する」ことに対し、児童の実態に合っているのか疑問に感じていました。今日質問させて頂いて、とても納得することができました。行動ごとに無視が必要か、指示が必要か、判断できるように続けたいと思います。ありがとうございました。

◇2回の学習会の中で自分の指導方法と照らし合わせてここはやっているかもしれない、又、これはどうなんだろう、と疑問を持つことがありました。できたら、最後に質問の時間をとってもらえると良かったです。ありがとうございました。

◇前回、今回と合わせてとても勉強になりました。ほめる、無視する、指示するは、これまでなんとなくですが、できていたかな、と思いました。今日学んで、これからは根拠をしっかり持ってさらに一貫して意図的に指導していけそうです。仕事では忍耐できますが、案外自分の子には全然できていないなぁと反省しました。明日から頑張ります。

◇「好ましい行動を待つ」というのはとても我慢が必要だと思いました。何度もやってみて、「好ましい行動」→「ほめる」→「良い行動」という経験をしていくと、心の余裕が生まれるのかな、と思いました。ぜひ、取り組んでみたいと思います。

◇前回の宿題は、なぜ中途半端な知識の状態で試させたのか?中途半端な知識で現場で対応するのは危険だと思いました。適応できる範囲の幼児、児童も限定されると感じました。ただ、適応できる幼児、児童には、理論的に有効であることも理解できました。

◇今回のTトレは、ほめられることをわかる子どもが前提となる。その前段階で、ほめられることを感じる?わかるようになるための支援・アプローチがあれば知りたいと思いました。

◇前回のお話を聞き、行動を分け、無視することを実践してみましたが、待つことの難しさと全体での共通理解の難しさを感じました。自分にも余裕がないといけないので、うまく気持ちを切り替えながらうまく無視し、子どもの変化を信じてほめていきたいと思います。ありがとうございました。

◇1年前くらいにTトレの講義を受けて、ぜひもう一度ゆっくり聞きたい、もっと知りたいと思っていたので、Ed.ベンチャーで実現できて、大変ありがたいな、と思いました。本日改めてお話を伺ったり、ロールプレイをしてみたりして、難しさを感じつつも、根気よく続けていくことで少しずつ積み重なっていって、結果につながっていくんだなと、この1年での取り組みでも感じているので、今日学んだことを一緒に指導している先生に伝えていって一丸となってTトレに取り組んでいきたいと思います。「待つ」そして「ほめる」頑張ってみます。

◇とても勉強になりました。中学生に対しての効果は気になりましたが、子どもの行動に効率を求めるのはよくないな、と改めて感じました。ただ、中学生(12歳以上?)に効果的な方法や、できないのは、今までの経験がないからであれば、救いがあると思いました。「行動の変容」に年齢は関係ないと希望を持ちたいです。