【報告】8/4第5回授業研究会

第5回授業研究会報告


日時:8月4日(水)20:00~22:15(Zoomによるオンライン)
提案者:はたのまどか氏(大田区立南蒲小学校1年担任)
教科:国語
テーマ:[良い授業]のデザインに向けた実践・研究
題材:大きなかぶ

講師:石井英真先生(京都大学大学院教育学研究科准教授)
参加者:13名

【研究内容】
 はじめに、物語の背景(民話への関心の深まり)、繰り返しやその部分の言葉という2つの視点から、子どもたちの想像が広がるように目指した授業についての実践を報告してもらった。子どもたちに、民話の楽しさに触れてほしいという願いを授業に生かした実践だった。
 参加者からは、「子どもたちがとても楽しそうに授業に取り組んでいた様子がわかった。」という感想が多かった。また、ロシアの民話の翻訳の違いや「ロシア」という国の民話であることを切り口にした発想も興味深かったという意見も出された。

 石井先生からは、以下のような助言を頂いた。
1.1年間を見通した計画の意識化
 「大きなかぶ」は、はじめての長文の物語で、「物語」の導入に位置する。
 ならば、「ものがたりとはなにか」「どこを楽しませるのか」そして、1年間の最後の出口の姿をどう描いて授業に望むのかが大事である。

2.国語科への長い見通しを持ったカリキュラムの構築
 子どもたちの言語生活が豊かになっていくために何に出会わせるのか、1年間のカリキュラムの見通しが大事である。

質疑討論では、
1.「民話」をどう読ませるのか
  民話って何?民話というジャンルをどこにつなげていくのか?
  庶民の話し言葉による伝承の「言葉遣い」の面白さなど
2.「音読」のための「音読」ではなく、読みを深めるための「音読」
  動作化を伴う生きた言葉の獲得の大切さ

などについて意見交換された。(NJ)