5月報告 実践報告

5月理論学習会報告

実践報告「クラスづくりと国語の授業」

報告者 山崎正先生(小学校教諭)、飯田里沙先生(中学校教諭)

5月の学習会では、小学校・中学校の先生に「学級経営」と「国語の授業」について、「子どもたちの関わり合い」をテーマに、一人の児童とクラスの子どもたちの関わり合いと、国語の授業の中での学び合う子どもたちの関わり合いについて実践報告していただきました。

山崎先生(小学校)の実践は、大切にしてきたこととして、失敗もやらせる、自然と話し合いの中で試行錯誤する、(話し合い活動をさせるために)できるだけ教師が我慢すること、と話をしていただきました。そのために、子どもたちをどう関わらせるかという工夫が多くあり、子どもたちにたくさんの力を引き出させていました。「子どもによいと思ったことはやる」という山崎先生のこだわりが見えたお話でした。

 

飯田先生(中学校:国語)は3年間を見通した指導の在り方を考え、特に意識したこととして、明確な課題設定と評価規準の提示、ワークシートの工夫、ふせんの活用について話をしていただきました。教師からの言葉かけももちろんですが、子どもたち同士の関わり合いができるよう、たくさんの仕掛けづくりが授業の中に盛り込まれ、学び合いにつながっていました。「自分の教科に誇りを持つ」という飯田先生の「国語」へのこだわりがとても伝わってくるお話でした。

 

お二人の先生に共通することは子どものことを一番に考えていること、子どもたちの持つ力の可能性を信じていることといった、子どもたちに対する「こだわり」でした。また、子どもたちにこうなってほしいという想いの強さを感じました。

子どもたちの関わり合いからたくさんの学びがある。ことを教えていただいたようにおもいます。二人の先生の取り組みからは、多くの大切にしてきたことの共通点は、教員にとって、とても大事な視点であると改めて考えさせられる学習会となりました。

参加者:14名

≪参加者の感想(一部)≫ 一部抜粋

 

・山崎先生、飯田先生お二人の子どもを大切にする姿勢からくる授業実践を聞き、すばらしい取り組みをされていると感じました。弱い立場の子どもに目を向け、授業や学級経営をすることが、最終的には全ての子ども達にとって、居心地のよい、互いを認め合う事の出来る集団作りにつながっていっているのだと思います。こういった視点での学級経営や授業づくりを、もっと広く伝えていくことが、大和の教育を高めていくことになるのだと思います。

 

・中学校、小学校のちがいはあれ、授業に対する姿勢や子ども達との関わりについては、同じと感じられました。子ども達から何を、どう引き出せるか、それを子ども達が自ら関わりをもって進め、活動できるかは、一致していたと思いました。

 

 

・「学び合い」という共通点で勉強になるものばかりでした。授業をする上で試してみたいこと、実践したいことが多くありましたので、授業案に取り入れて模擬授業をしてみようと思います。

 

・子どもの学力を伸ばすために、どのような課題設定をしていくのか、何を大切にしていくのかを考えて、授業を構成したり、学級を作っていくことが大切だと分かりました。私は、教師が嫌いで、学校が嫌いでしたが、今日のお二人の先生の話を聞いて、このような工夫があれば私も学校が好きになれたのかもしれないと思いました。子どもの事を第一に考え、子どもが楽しめる学校をつくれる教師になりたいと改めて思いました。

 

・お二人のこだわり、教育への信念のようなものを感じ、胸が熱くなりました。子どものことを具体的に丁寧に語れるのは、子どもを知ろうとする姿勢、寄り添う瞬間の多さがあるからこそだと思いました。自分を振り返って、忙しい忙しいと言いながら、私は目の前にいる子どもの事をどれだけ語れるだろうかと思いました。お二人は、弱い立場にある子どもの存在丸ごと包み込んで、教師としてどうしたらよいだろうかと悩み考えながら、学級経営や授業づくりに取り組んでおられました。今回のお話を聞いて、教師も一人の人間として試行錯誤してよいということ、子どもに寄り添う姿勢が次の一歩をつくる、ということを学びました。「こどもにとっていいと思う事はやろう。」この言葉を胸にやっていきたいです。