これまで市民活動として、子ども食堂は盛り上がりを見せていると報告してきましたが、今回は、行政側からの支援・取り組みがどのように行われているのかについて、お伝えします。
大和市では、子ども食堂の運営団体への補助金を設けています。毎月1回以上、1回あたり3時間以上の子ども食堂を実施し、1回あたり10食以上の食事を提供できる体制をとることが条件となっています。1回ごと¥17,000の運営費だけでなく、初期経費も補助対策となっています。
平成28年度(平成29年度実施)の補助対象団体は、秋にスタディツアーで訪問予定の特定非営利活動法人地域家族しんちゃんハウスの「子供食堂はぐぐ」(大和市南林間)と社会福祉法人県央福祉会の「こども食堂ハルテ」(大和市西鶴間)、特定非営利活動法人さくらの森・親子サポートネットの「わにわに食堂」(大和市上草柳)の3団体です。なお、平成29年度予算では補助対象団体4団体とするそうです。
大和市のように、子ども食堂に限定した補助金を設けている市町村は、神奈川県内には現時点では他にありません。他県、他市区町村では、徐々に子ども食堂対象の補助金が始まりだしており、新しい試みといえます。神奈川県内の他の市町村では、子育て支援活動の一つとしていたり、厚木市のように市民協働提案事業として子ども食堂への補助金が支給されています。川崎市では、地域子ども・子育て支援活動支援助成モデル事業としています。その応募条件の中に、「子どもが安全・安心に過ごせる居場所づくり」を掲げています。このことから、食の提供・貧困問題としての子ども食堂だけでなく、様々な背景を抱える子どもたちの居場所づくりの場として、捉えられてきていることがわかります。秋の訪問でも、子どもたちが学校から帰った後の過ごし方・居場所についても考えるスタディツアーとしていきます。