理事推薦:『現代思想 2015年4月号 特集=教育クライシス -教育改革からブラックバイトまで』

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現代思想 2015年4月号 特集=教育クライシス -教育改革からブラックバイトまで』(青土社2015年)

佐々木賢さんが、80歳を超え、目が不自由になりながら書いた「次世代への提言」を読みたくて購入したが、「ブラックバイトから考える教育の現在」「教育再生を問い直す」などどれも現在の社会の実像を鋭くえぐっている内容にあふれている一冊である。
佐々木賢は、2007年「教育と格差社会」、2011年「原発×教育」を共に青土社から出版している。その後書きに「私たちは知らないことや知らされないこと、意識しないと知ろうとしないことが何と多いことか。昔のことも今のことも未来を予測する方法も知らない。~時代の証人としてこれからも延々と知る努力はしなければならない。」と書いている。
常に膨大な資料(しかもリアルタイムな国内外の資料である)に基づいて現状認識し、そのことによって彼の言う「心性操作」に対抗している。「次世代への提言」では、世界的な規模で両極化している「格差社会」の元凶をあぶりだし、「経済格差が教育格差を生んでいる」現実を照射している。そして自然や人間の息遣いが感じられる関係性の構築に未来社会の展望を描いている。(N)