9月 教室の顔と学校の顔

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教室の顔と学校の顔

 二学期が始まり、子ども達の学校の生活が再び戻ってきました。教室に来ている外国人の子ども達が学校でどんな様子で過ごしているのかと気になります。
エステレージャでは、土曜日に子ども達と顔を合わせると学校での一週間の様子を話題にしてから学習が始まります。子ども達の学校や家庭での様子を知り、子ども達の理解を深めていこうとするからです。時には学習よりも多くの時間をさいて話を聞くこともあります。
 学校での自分の様子を「静かにしているよ」と話す子ども、A君がいます。教室でのA君の様子からは想像できない言葉です。教室に来るとよくおしゃべりをし、他の子とふざけることが多く、学習が進まないことがよくある子です。この姿が教室でのA君のイメージとしてあるので、学校で静かにしていることが想像できず、「本当なの?」と思ってしまいます。
 また、日本に来て1年半ほどになるB君は、初めて来た時は日本語を勉強する必要がある状況でした。しかし、日本語を話そうとせず、日本語の勉強に向かおうとしませんでした。休み時間には他の子ども達と一緒に遊ぶようになっても勉強には向かおうとしませんでした。それでも毎週教室に通ってきていました。最近、日本語を勉強したいと話し、これから少し変化が見られるかもしれないとスタッフは期待しています。B君も学校での様子が気になる子です。B君は、平仮名は読み書きができる、カタカナは半分くらい読み書きできる、漢字は殆ど読み書きできないという状態です。このB君が学校でどう過ごしているのかと気になりますが、学校では、特に問題のない子となっているようです。学校では友達とは遊んでいるとのことです。恐らく、友達と仲良くできていて、何も問題を起こさない子として存在しているのでしょう。
 この二人のように、外国人の子ども達は強い主張をせず、トラブルを起こさずに過ごしていれば、学校では問題のない子、扱いの楽な子となっていることが多くあります。日本語で生活をしなければならない学校の中では、日本語の力が学校生活を有利に進めるための重要な条件となります。日本人と同じように日本語を操ることができない外国人の子ども達は、自分を表現しようとする時に気後れするはずです。日本語が日本人と同等に使えなければ、静かにして学校生活を送ることが最善の策となることがあります。静かにしていることで、子ども達の困り感が見えなくなってしまうことがあります。子ども達の声に耳を傾け、言葉を拾いながら子ども達の見えない困り感を理解しながら学習を支援していこうと思います。(S.H)
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