【報告】8/4オンライン学習会

外国人の子ども理解のための学習会報告

日時:2020年8月4日(火)19:00~21:00(Zoomによる)
参加人数:16名
テーマ:「ルーツ別の来日の経緯を知る -子どもたちの抱える課題の違い-」
講師:清水睦美 氏(日本女子大学)

 今回は夏休みに8月3日で行う予定だった学習会を、変更して1コマ分を8月4日にzoomミーティングで行いました。
 内容は外国にルーツを持つ子どもたちがなぜ日本にいるのか、母国から日本へ渡ってきた経緯をルーツ別に社会背景や歴史的背景を含めて紐解き、その中で子どもたちが抱えるであろう課題や言語獲得の困難さについて扱った学習会となりました。
 参加者同士のグループ討議の中では、背景についてどこまで担任に伝えるのか、担任として子どもや家庭にどう踏み込んでいくのかといった躊躇する面もありましたが、学校の中でもルーツのある子どもたちになぜ日本にいるのかを意味づけたりする知識を増やし、たくさんの人が向き合って行くことが大切だという声も挙がりました。こうした先生が増えることでこれから学校やクラスなどでかれらの居場所が増えていくことでしょう。(N.A)

 以下は感想です。
◆これまで出会ってきた外国にルーツを持つ生徒や保護者の顔を思い浮かべながら話を聞いていました。これから先出会う機会もさらに増えると思うともっと教員側が他国の文化や生徒の生まれ育った背景を考えて行く必要があると強く感じました。

◆「みんな同じ、みんなこうだから」という同様圧力が根付いている社会では生きづらい思いをする人が外国にルーツのある人に限らず少なからずいることについて改めて考えました。ここにいていいんだと思える居場所作りをし、誰もがより過ごしやすいような環境作りをすすめていきたいです。

◆複数言語環境にいる子が競争できないことを理解しつつも、今後日本で生きていく上で受験や上級学校に進学し、就業していくことを考えるとどういう日常の指導や進路指導をしていくべきか、考えていきたいと思った。

◆平気に見える、元気にみえる、でも本当の気持ちなどしっかり見ていかなければと思い、大変勉強になった。

◆今回の講座を聞いて、一番悩み苦しんでいるのは子どもだと改めて感じ、少しでも子どもたちが「学校楽しい」「生きるのが楽しい」と思えるように寄り添って行きたいと思った。

◆外国籍の子とまとめていたのが一人ひとり日本に来た経緯もまったく違うことに驚きました。知っているか知らないかでは生徒に対する言葉選びも変わると思うので、2学期以降考えて関わりたいと思いました。

◆外国にルーツを持つ生徒の支援を担当しているのですが、今回の講習でお話しされていたことが顕著に現れているように感じました。母語との学習言語が異なることで浮き彫りになる学習への障壁は日本人である教師にとってはなかなか気づきにくかったり、支援の方法も難しかったりするのだろうと思いました。日本語がどの程度できるのか、又それを測る方法も私自身わからず、それがそのまま小中高と先延ばしにされるにつれ生徒は他の生徒との学力差の拡大にもなるだろうと思い、この先外国籍や外国人の親を持つ子どもが増える中で現状の支援体制ではいけないのだろうと思いました。