4月報告「発達障がい」を知る

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内容  『発達障がいを知る』

講師  海老原 裕美 氏
(社会福祉法人 大和しらかし会 地域支援部門担当 臨床発達心理士)

日時  2017年 4月 28日(金)19:00~21:00

場所  大和文化創造拠点シリウス603号室

参加者 22名

学校現場で働いていると、発達障がいの児童と向き合う場面が多くある。ただし、そのほとんどが「疑い」のある児童だった。障がい名がついた児童と「疑い」のある児童の違いもよく分からないまま、個別に学習対応した方がいいのだろう、という漠然とした知識で対応し、集団の中でうまくいかないときは、他の先生にTTで入ってもらって、なんとなくやり過ごす。それが良い対応だとは思っていなくても、誰に相談すべきかもわからずに悩んでいる先生は多い。私もその一人だった。そういった状況を変える第一歩にしたい、という思いで今回の講演会を開いた。
「発達障がい」は大きく分けて自閉症スペクトラム、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)、学習障害(LD)という3つに分類され、それぞれの特性について、映像などを通して「体験」することができた。それぞれの障がいが抱える「ストレス」や「混乱」を実感することができたのは、興味深い体験であった。
それぞれの特性を知ると、「発達障がい」という診断がつく児童には、特別他の子とは違う対応が必要なのではないか、とも思えてきた。しかし、その境界線はとても曖昧なものであり、どこからが障がいなのかという線引きはとても難しい。ということは、特別な配慮は、発達障がいの児童にだけ必要なものではないのかもしれない、という考えが芽生えてきた。実際、海老原氏が関わる子で、居心地の良い環境に恵まれたことで、ストレスが軽減し、落ち着いた生活を送れているという事例の紹介もあった。
私たち教師がすべきことは、障がいの特性を知り、その子にだけの特別プログラムを考えることではなく、その子の特性を知ったうえで、互いに居心地の良い集団つくりをすることなのではないかと思い至った。普段の授業の中で、習っていない漢字に振り仮名をふることは、どの先生も行っていることだ。そのように、意味のある区別は、「特別」でも、ましてや「差別」でもない。教師の「心がけ」や「声がけ」が、個人を支え、集団を作っていくのではないだろうか。そのことに気づかせてもらった講演会となった。

~以下 講演会感想より~
環境が大切なんだなと思いました。環境=クラスの集団を安心できる空間にすれば、特性が見えにくくなるということ、それは本人が安心していること、ということがわかってよかったです。本人だけでなく、その周辺にいる生徒たちとの関係を考え、集団づくりをしていきたい、と思いました。ありがとうございました。

初任として教員生活がスタートして1か月が経ち、クラスの子どもたちとの向き合い方や、ADHDやLDの子どもたちへの支援の仕方にとても悩んでいたので、今日の講演を聞いて、すごく勉強になりました。ありがとうございました。
自分のクラスにADHDやLDと思われる子どもがいて、どのように対応すればよいのか、とても悩んでいたので、今日の講演を聞いて、もっと子どもの気持ちや困っていることを理解してその上での温かい指導が大切であると分かりました。講演の中で、様々な体験が出来て、とても分かりやすかったです。

今、中学校で特別支援級の担任をしています。いろいろ発達障がいを持っている子どもたちですが、障がいの有無関係なく子ども一人一人に対してきちんと見ていかなければいけないんだなと改めて感じました。
今年度初めて担任をする+初めて特別支援級なので、いろいろ不安を抱えながら日々過ごしていますが、自閉症の子がふだんどんな風に回りを見ているのか、LDの子がどんな思いで授業を受けているのか体験することができて良かったです。教室環境を見直そう、話し方を工夫してみようと思います。今日はありがとうございました。

かなり濃厚な内容で、もっと奥深く追求したいこと、おっしゃることはわかるけど現場ではなかなか・・・と思うことなど、興味はつきませんが、とにかくありがたかったです。
じかんがたっぷりあれば聞きたかったのは、みんなと同じようにさせることが、元々の個性を否定することにならないのか?(教師として配慮はするけど、回りの子が平等を意識するあまり修正させられたととらえられると辛いと思いました。)

大学生です。今日の海老原先生の講演を聞いて、子どもの行動の原因を作っているのは自分たち大人や教師だということに改めて気づかされました。一昨年よりボランティアで行っている小学校に学級をとび出してしまう子どもがいます。なぜとび出してしまうのか、よくわからずにいたのですが、今日のお話を聞いて、もしかしたら、これまでの大人のかかわりが悪かったのではないかなと思いました。発達障がいを持つ子どもたちがみている景色、聞こえる音を知ることができたので、発達障がいを抱えるこどもたちの力になれる大人になりたいと思います。さっそく月曜(次のボランティア)から自分の行動、発言に気を付けます。本日は貴重なお話をありがとうございました。