8/7特別支援スタディツアー報告

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特別支援教育 スタディーツアー
 ~社会福祉法人 大和しらかし会 大和市障害福祉センター 松風園・第1松風園~
日時:2019年8月7日(水) 9時45分~11時45分
場所:児童発達支援センター 第1松風園

 今年度のスタディーツアーは、大和市にある「社会福祉法人 大和しらかし会 大和市障害福祉センター 松風園」(以下、「松風園」)の見学を行った。松風園は、大和市における療育の拠点として、長年にわたり障がいのある方の支援を始め、家庭や地域へ障がい特性の理解や支援、特別支援教育推進の役割を担ってきた。様々な事業の中で、今回は就学前の障がいのある子どもたちが通う「児童発達支援センター 第1松風園」の見学をさせていただいた。
 初めに松風園の概要や理念についてお話しいただいた。松風園が目指していることは、障害のある子ども達が家庭や地域での生活の質を高めることである。そのために、子どもの一番近くにいる保護者が我が子を正しく理解し受容し、自信を持てるように支援することを大切にしている。保護者向けに学習会を積極的に開催、卒園後を見据えた保護者同士のつながりづくりなど、子どもの成長・自立には、家庭からの協力が第一であり、支援の始まりであるという考えで支援をされている。子ども達が生きていく中心は家庭であり地域であるというのが根底にある。だから、あくまで園での支援は「きっかけづくり」、家庭で「定着」というスタンスで、その場限りの支援にしないように連携も密にされているそうだ。
 第一松風園に通う児童は43名、その内11名が肢体不自由の子ども達で重度障害がある子ども達も多く通園している。今回は登園から見学させていただいたが、朝の支度から個別学習までの一連の動きを子ども達は見学者という刺激があるにも関わらず、スムーズに行っていることに驚いた。見学者という刺激があっても揺るがない日々の積み重ねと子どもが動ける工夫がしっかりとあった。同じクラス、同じ朝の支度でも、どこまで自分でできるレベルにあるのかによってその子に求めることは違い、それぞれに合わせた、何をするのか分かる工夫や声かけの仕方、タイミング、支援なども違った。しかし、どの子どもにも共通していたのは、「次の活動へ誘導する工夫」「自分でやり始めるまで待つこと」。具体物の子もいれば、絵や写真カード、文字の子もいる、子ども達の状況を的確に見極めて必要な手立てを準備し、手伝ってしまいたくなる気持ちをぐっと抑えて本人の自主的な動きを見守る。どのクラスに入っても、それは一貫していた。
 「自分でできた」は何よりも強い活動への動機付けになる。その「できた」を作るために、子ども達が分かる工夫をする。分からないということは、支援の仕方が間違っていると考え、教師たちが試行錯誤した上に子ども達の活動がある。見学をする前は、何か良い手立てを教えてもらえればとどちらかというと方法に目がいっていたが、今まで取り組んできたように、子どもと向き合い、どんな力を身につけ、どうしていったら良いのかをみんなで考え続けていくこと、そして子どもの力を信じることが何よりも大事であると感じた。これは、社会においても、同じであるのではないか。一人ひとりが互いを理解し合い、どうすれば皆がともに生きていくことができるのかを考え続けることが必要なのではないかと思う。これからも、支援に携わる一人として、子ども達が生きやすくなるような「きっかけ」づくりをしていきたい。

【 参加者感想より 】
・本日の見学を通して、改めてシステム化、視覚化することが子ども達の安心な一日の生活につながることが確認できた。こういった積み重ねが今もっている子たちの生活の記録になっているのだと考えると、本当にありがたいと感じる。また、職員同士の教材の研究など、子どもたちが困らないための細かい配慮が、すばらしいと思った。今回、学んだことを学校で還元していければと思った。(市内小学校教員)

・具体的な取り組みと園児の取り組みを見学しながら、園長先生、支援をしている先生が直接説明して下さったので、とても分かりやすかったです。(市内小学校教員)

・今日はありがとうございました。以前にも何度か見学させて頂いたこともありますが、ワークシステムの使い方、構造化の仕方などを再度見させていただき、大変参考になりましたし、自園のクラスでの設定の仕方などをイメージしながら見学させていただけました。今の熱い思いをもって、ジグ作りをしたいと思います。(市内保育園職員)

・本日はありがとうございました。子どもたちが至るところで見通しをもち、活動を理解してスムーズに取り組んでいる姿を間近で見させていただき、終始驚きと感動でした。適切な支援を継続して行うことで、どんな子ども達も安心して活動することができるのだと、改めて思いました。子ども達の力を伸ばす活動や支援の手立てにはパターン化できることもあるものの、それぞれの子ども達に合わせて、どこまで求め、どのように課題を与え、どのタイミングでどんな支援するのか、先生方が日々、子ども達をよく観察し、深く理解し、考えてされていることが様々な場面で感じました。今回、見学させていただいた中での一番の収穫は、「子どもをよく観察することの大切さ」を再認識できたことです。どんなに良い方法もその子に合っていなければ、効果が発揮されない。見学の中で得たこと、自分で学んだり研究したりしたことを、今、目の前にいる子ども達バージョンに変換して生かせるようにしていきたいと思います。子ども達が自分たちの人生を自分で作っていくことができるように、私もたくさん学んでたくさんチャレンジして支援していこうと思います。ありがとうございました。(市内小学校教員)