6月 理論学習会 報告

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内容  『子どもが考える授業づくり』

(講師 小田原市立白山中学校 柏木 修先生)

日時  2017年 6月5日(月)19:00~21:00

場所  大和文化創造拠点シリウス603号室

参加者 5名

「野宿者問題」を授業で取り上げる柏木先生から、貧困問題を取り上げる際の視点、授業展開の視点を学ぶ学習会となりました。

先生は、語教育(国語教育)の目的は主権者を育てたい、自分の意見(思想)を持った人を育てたい、幼児化している生徒を知的にしたいことなんだと明確な姿勢をもち、「野宿者問題」の他に、「ゲイや性同一性障害の人たちと出会う」「死刑制度」など、様々な問題を授業で取り上げています。それらは、社会が

痛みとして抱えるべき問題でありながら、見て見ぬふりであったり、排除であったりという形で正当に取り上げられることが少ないことばかりです。いじめを考える、少数側を考える学年づくりを考えて、このような授業をされているというお話から、学年規模での想定に驚きました。

柏木先生の授業は、テーマに関連する本を読んだり、憲法の精神を学んだり、当事者と生徒が実際に出会う中で、生徒が考えを深めていきます。自分自身と対話し、また他の生徒と紙上討論を経て対話することで、考えを深めていくのです。

野宿者問題を考える授業では、「『ホームレス』に出会う子どもたち」(一般社団法人ホームレス問題の授業づくりネット)DVDの視聴、「どんとこい、貧困」(著 湯浅誠 イースト・プレス)講読、権利の視点からの憲法学習などを通して、生徒たちが自分自身の考えを何度も見つめなおすことになります。自己責任論を乗り越え、人として自分は何を大切に生きていくべきか、社会の在り方をどう考えていくべきか、とことん真剣に考えます。それは、主権者である自分として生徒たちが知的に変容していく姿でもあります。最終意見は、定期テストの「書く」テストで表明します。

「政治が変われば、世の中も変わる。学んでいかないと、もっていかれるんだ。」という先生の言葉に、授業の可能性、集団としてともに学ぶ可能性を強く感じました。貧困問題は、誰にでも起こりうることです。自分の持つことが、自分を守ることにつながるのだと思いました。「自分も生徒との対話を通して乗り越えていく、変わっていける。」とおっしゃった言葉が心に残りました。

運営面としては参加者が非常に少なく、大変残念でした。エドベンチャースタッフや周囲への声掛けが課題です。

 

◎参加者の感想(一部)

とても勉強になりました。本当におもしろいお話ばかりで、先生の実践や子どもたちの意見を聞いていたら、何だかワクワクしてしまいました。「自分を見つめ直す」という言葉から。私自身も『考える』ことをもっとしたいと思いました。『考える』ことの楽しさをもっと子どもたちに体験・経験してほしいと思うと同時に、そういう授業の展開を目指していきたいとおもいました。ありがとうございました。(中学校教師)

型にはまった授業からは学べないことを学べるなと思いました。「自己責任論を『のりこえる』」ということは私にも必要だと実感しました。また、国語の授業の工夫も大変勉強になりました。今日伺ったこと、ぜひ私も授業に取り入れてみたいです。本当にありがとうございました。(中学校教師)

大変、おもしろい報告で、勉強になりました。自分自身の考えを整理するために、子どもと対話し、自分をのりこえていくというお話がためになりました。(大学教師)